春の描写で一番好きな文章。
後山に上る。
春空靄として四山霞棚引き、
争はれぬ春となりぬ。
(蘆花 徳冨健次郎『自然と人生』岩波文庫)

家の後ろの山に登った。
春の空はどこまでも穏やかに、
周囲の山々は霞がたなびいて、
もう疑いようもない春になった。

それではみなさん、
さようなら。