昨日の一冊は、
三宅玲子『真夜中の陽だまり~ルポ・夜間保育園~』(文藝春秋)

卯の花

レジリエンスという言葉を聞いたことがありますか?
弾力という意味です。
私たち社会福祉の分野では、
逆境の中でも生き延びる力というイメージで使います。
レジリエンスを考えるとき、
リスク要件とプロテクト要因(保護要因)、
この二つの関係でとらえるのです。
若年出産でシングルマザーで経済的に不安定な仕事についている人は、
リスクを数値化すればかなり高くなります。
でも、
回りにいいと友人がいるとか、
両親がサポートしてくれるとか、
保育士と良好な関係が築けているといった、
プロテクト要因がリスク要因を上回っていれば、
レジリエンスは高まります。
(中略)
その人がどれだけ自分を支えるものを持っているか、
世の中がそれを準備できているか、
虐待防止施策はそうした見方で構築していくのがいいのではないか。
私はそう思っています。(関西大学人間健康学部教授)

深く深く納得しました。
すとんと胸におさまり、
すっと腑に落ちました。