発行されたばかりの新書を買いました。
買ったばかりの新書の第一章で、
この詩に出会いました。

かれはぼくの感情に希望をあたえる。
人間たろうろするぼくの決意に、
特殊な逞(たくま)しさを与える。
(中略)
かれはぼくの前に
突然、
親密な手紙として、
立っている。

大江健三郎『親密な手紙』(岩波新書)  

かれと私が擬人法で呼んでいるのは、
一冊の本のこと。
(中略)
想像力の働きを生き生きと励ましてくれる作品のこと。

ああ、いいなあと思いました。
本を読むということは、
「親密な手紙」としての一冊とは、
こういうことなのだと思いました。