11月19日の朝日歌壇

腕に名を書かれなければならぬ理由(わけ)ガザの児は知る誰言わずとも  芝田義勝

まだ書けぬ己が名 腕に記さるをガザの幼(おさな)は見つめてをりぬ  瀬口美子

腕に名を油性のペンで書かれつつ父親の顔覗くガザの子  芝田義勝

この腕に目が留まり、
この腕に心を痛め、
この腕を歌にする人たちがいるのです。