岡山の予備校で過ごしたとき、
春だったか夏だったか、
ポプラの綿毛が舞い乱れる光景に出くわしたことがありました。

受験勉強の一年のこと、
何もかも忘れても、
この綿毛のことは忘れないだろうと思いました。

柳絮とぶ ひかりの時の過ぎゆくに  高嶋 茂
(『合本 俳句歳時記 第三版』角川書店)