《遅れて》
最近、
ふくらはぎや足の甲が、
痒くてかゆくてならないときがあります。

血が出たり、
傷が残ったり、
後になって後悔すると分かっているのに、
ついつい掻きむしっています。

寝ているうちにとか、
深夜に目覚めてとか。

でも、
朝起きて、
一日忘れて過ごし、
風呂に入って、
激痛で傷に気づき、
昨夜の自分を、
責めたり反省したり。

先日読んだ詩を思い出しました。

      小詩集Ⅰ
              北村太郎
  部屋に入って 少したって
  レモンがあるのに
  気付く 痛みがあって
  やがて傷を見つける それは
  おそろしいことだ 時間は
  どの部分も遅れている
       (『北村太郎詩集』より)

この詩について、
吉野弘が、
『市の楽しみ』(岩波ジュニア新書)に書いています。


でも、
長くなりますので、
次回のことにします。