《琴線的距離》
昨夜、
熱帯夜の床で、
「文藝春秋」の芥川賞選評を読みました。

読みながら、
芥川賞作品も、
芥川賞選評も、
私の日常からは、
ちょっと遠のいたのを感じました。

最近は流行りの“ソーシャルディスタンス“は、
「社会的距離」と訳すそうですが、
それにならうと、
「琴線的距離」が感じられるようになったということでしょうか?

同じように、
紙上歌壇も、
このごろ「琴線的距離」を感じることが多くなりました。
なぜだろう?

今週の紙上歌壇から、
琴線的距離を感じない歌を少々。

朝日歌壇
  会社ではこんな顔しているのだね テレワークする吾が子眺める (岐阜市)金子秀重

  寂しげなリモートで会う義母の顔 私もそんな顔しているか (東京都)三神玲子

  カウベルのように氷を鳴らす子ら 麦茶を満たした水筒提げて (奈良市)山添聖子


毎日歌壇
  ゼリーのなかにさくらんぼを封じ込め あゝわたくしは愛してしまった 東京 杏野カヨ