【奇跡】2020・8・29
2020年08月29日
《奇跡》
今朝のNHKラジオに、
いとうせいこうが出演していました。
聞き手のアナウンサーに思いを引き出される形で、
「自分」を語っていました。
その中から二つ。
小学校の時の担任の先生が、
いとうせいこうは、
「おばあさん先生」と読んでいました。
もちろん名前も覚えていましたが、
その先生が、
保護者面談のとき、
お母さんに向かって、
こんなことを言われたそうです。
この子には乱読をさせてください。
親が選んだ本を与えるのではなく、
とにかく何でも読ませてください。
高校の授業で、
ある先生が、
突然、
「奇跡はあると思うか?」
と問われ、
手を挙げた生徒が、
それぞれの考える奇跡を述べたそうです。
そのときのいとうせいこうの意見。
誰かの言葉で、
自分の人生観とか価値観が変わったとすれば、
それが奇跡だと思います。
それを聞いた先生が、
「僕もそう思う」と賛同されたそうです。
まさしく、
その二人が、
いとうせいこうにとっての「奇跡の人」だったのです。
そして、
その二つの言葉が、
いとうせいこうにとっての「奇跡」だったのです。
奇跡とは、
なにも海を真っ二つにしたり、
空中に浮遊したり、
水の上を歩いたり、
不治の病を治したり、
そんなことではないのでしょう。
誰かの何かが、
誰かの人生を、
昨日とは全く違うものにしたら、
人はそれを奇跡と呼ぶのだと思いました。