《続々・これもまた世界史》

11月3日「断頭台」 

  男だけが断頭台で首を切り落とされたわけではない。

  断頭台で殺されて、

  そのことを忘れられた女もいる。

  王妃マリー・アントワネットほど有名人ではないのがその理由だ。

        (中略)

  (1943年)ミュンヘンで、

  女子学生ゾフィー・ショルの首が切り落とされた。

  戦争とヒトラーに抗するビラを撒いたことが理由である。

  「ものすごく残念だわ」

  とゾフィーは言った。

  「こんなに太陽が輝いて、とても素敵な日なのに、わたしは行かないといけないのね」

 

11月23日「祖父」

  1859年今日、

  チャールズ・ダーウィン『種の起源』の初版が印刷所を出た。

      (中略)

  (彼の祖父)エラズマス・ダーウィンは、

  14人の子どもと何冊かの本を生んだ。

  孫よりも70年前に、

  自然界で芽生え、動き、歩き、飛ぶものはすべて、

  起源を共有しており、

  その共有の起源は、

  神の手ではないと警告していた。

 

11月29日「恐怖の世界選手権」

  1945年、

  連合国の勝利がもはや揺るぎないものになると、

  ドイツのドレスデンと日本のヒロシマとナガサキは、

  最後の石ころまで破壊された。

  戦勝国の公式見解によれば、

  軍事的な標的だったと言うが、

  無数の死者は全員が民間人で、

  その廃墟からは投石器ひとつ見つからなかった。

 

この「世界史」には、

日本のことも何度か書かれていますが、

そのいくつかはヒロシマとナガサキに関するものです。