《射的》

「AERA」(朝日新聞)の10月26日号に、
コラムニストの矢部万紀子さんが、

秋篠宮佳子さんについて書いています。

  ジェンダー平等とは何だろう。

  説明しようとすると、難しい。

     (中略)

  そんなモヤモヤを解決してくれる言葉に出会った。

  秋篠宮家の次女・佳子さま(25)が、

  10月10日に語ったこんな言葉だ。

    誰もが人生の選択肢を増やすことができ、

    自らの可能性を最大限いかしていけますように。

    そして、

    それが当たり前の社会になりますように、

    と願っております。

  性別にとらわれず、

  誰もが可能性を広げられる社会。

  それが当たり前な社会・・・

  ジェンダー平等の目指すところが、

  胸にストンと落ちた。

 

私もジェンダー平等について、

イマイチ理解が及びませんが、

この佳子さんの言葉は的を射ているように思います。

とりわけ、

「それが当たり前の社会」という表現は、

見事に的を射ていると思います。

 

もう一つ、

昨日、

古本屋さんで買った本、

蒔田晋治『生命(いのち)を彫った少年~海野光弘となかまたち~』(エミール社)

39歳で亡くなった海野光弘さんの葬儀で、

蒔田さんが読んだ弔辞が載っています。

その最後を引用します。

  昼は染物職人として働き、

  夜は版画家となって、

  短い生涯を長く生きた。

  豊かに生きた。

  幸せだったと思う。

  そして、

  最後にもうひとつ言う。

  おまえが幸せだったのは、

  おまえがよい奥さんを持ったことだ。

  奥さんはおまえの版画の最も深い理解者だった。

  それは俺が言うまでもないな。

  おまえがいちばん知っていたことだ。

   さようなら、海野光弘!

 

私は海野光弘という人を、

この本を読んで知ったこと以上には知りませんが、

おそらくこの弔辞、

的を射ているのだろうと思います。

愛の深さにおいて的を射ていると思います。

彫る