今朝、
早起きして読み終えた本、
『和菓子のアン』
『アンと青春』
と続いたアンシリーズの最新作。
坂木司『アンと愛情』(光文社)

あん

引用は二か所。
  「見に行ったわねえ。何度も」
  「え?」
  「お兄ちゃんが初めて小学校に行き始めたとき、
   杏子がいじめっ子に泣かされたってお友達に教えてもらったとき。
   通学路を後ろからついていったり、
   忘れ物を届けるふりをして教室を覗いたり。
   それはもう、お父さんと二人で何度も何度も」
  「そうだったの?」

私にも覚えがあります。
実際には行かなかったけれど、
子どもたちが心配で、
子どもたちの様子を見に行きたいと、
それこそ何度も思いました。


  一つのところに勤めたら、
  ずっとそこにいなければいけない。
  お菓子は甘くなくてはいけない。
  亡くした恋人を思っていなくてはいけない。
  失敗したら辞めなければならない。
  全部、そんなことなかった。
  人生にはいろんなパターンがあって、
  やり方はいく通りもあった。

こんな当たり前のことも、
なんだぁ・・・と気づくまでには、
まとまった時間と、
心揺さぶる経験が必要なのでしょう。