三島由紀夫が亡くなって、
今年で50年だそうです。
最近、
テレビでも新聞でも、
そのことが報じられることが多くなりました。
いくつかの文芸誌は特集さえ組んでします。
あの事件が11月25日でしたので猶更です。

先日の朝日新聞に、
割腹した三島を介錯して、
自らも自決した森田必勝の兄という人が、
インタビューに答えていました。

事件の後、
三島の遺族が森田家を訪れて、
巻き添えにして申し訳なかったと謝罪されたけれど、
弟は自らの意思で自決したのであって、
それを巻き添えと言われるのは心外だったと、
そんなことを述べていました。

的外れな慮りは、
却って人を貶(おとし)めることになる。
過度な思いやりは人を侮辱することもある。

三島事件、
岡山で浪人している時でした。
私の中では、
ケネディ暗殺以来の衝撃でした。

三島がどんな最期を遂げようが、
三島の作品の中で、
『潮騒』だけは今でも清々しい。