校歌には在るが見知らぬ蓮華草 咲かせてみんと児童らと種子蒔く 
                    (山形市)佐藤春洋  朝日歌壇

「三島が・・・」と言ひしのみにて友 絶句 半世紀前なれど忘れず
                     新座市 菊池良治  読売歌壇

詰所にて同僚ソックス脱ぎ見せる この世界の片隅の喜び 
                     広島市 堀 眞希  毎日歌壇

何もかも失(な)くした我に一つだけ父母に授かりし ほほえみ残る
                     (高槻市)小野まなび  朝日歌壇

チェーホフの頁(ぺーじ)に残る紅葉の葉 誰が挟みし図書館の本
                      松江 新井千慧  山陰文芸

友だちをたくさんつくれと言う人よ まずその人を友から外す 
                      (安中市)岡本千恵子  朝日歌壇

柴田翔のされどわれらが日々を読む 遠い青春 今の青春
                       東京 野上 卓  毎日歌壇

いずれも、
今の心に、
しっとりと馴染みました。
短歌って情緒だなあと思います。