【先月の短歌】2020・12・2
2020年12月02日
校歌には在るが見知らぬ蓮華草 咲かせてみんと児童らと種子蒔く
(山形市)佐藤春洋 朝日歌壇
「三島が・・・」と言ひしのみにて友 絶句 半世紀前なれど忘れず
新座市 菊池良治 読売歌壇
詰所にて同僚ソックス脱ぎ見せる この世界の片隅の喜び
広島市 堀 眞希 毎日歌壇
何もかも失(な)くした我に一つだけ父母に授かりし ほほえみ残る
(高槻市)小野まなび 朝日歌壇
チェーホフの頁(ぺーじ)に残る紅葉の葉 誰が挟みし図書館の本
松江 新井千慧 山陰文芸
友だちをたくさんつくれと言う人よ まずその人を友から外す
(安中市)岡本千恵子 朝日歌壇
柴田翔のされどわれらが日々を読む 遠い青春 今の青春
東京 野上 卓 毎日歌壇
いずれも、
今の心に、
しっとりと馴染みました。
短歌って情緒だなあと思います。