【のどか】2020・12・12
2020年12月12日
昨夜というか今朝というか、
3時に目が覚めて、
最近読んだ人生相談の言葉を思い出しました。
眠れないという相談に精神科医が答えていました。
眠れなかったら無理に寝ようとしないで、
起き上がってしまえばいいのです。
さほど急がない家の仕事で、
やっておけば後で助かることを、
この際と思ってしてみるのもいいでしょう。
私は眠れないほどではありませんが、
目覚めたついでに読みかけの時代小説を読みました。
倉阪鬼一郎『小料理のどか屋 人情帖』27「十五の花板」(二見時代小説文庫)
初めて読む作品、
初めて読む作家でした。
そして、
こんな感想も初めてのことです。
なんとものどかな物語。
怖いことも嫌なことも起こらない、
日常がまあるくあったかく過ぎていく。
そんな感じの物語。
唯一傍線を引いた個所も、
当然のことながら、
そういう雰囲気の個所です。
「すっかり花板の風格だね」
隠居が目を細めた。
「あんまりおだてないでくださいまし。調子に乗るので」
時吉が笑った。
「なに、若いうちは調子に乗るのもいいさ」