この間、
かつて担任した人に久々に出会いました。
彼女が職場で苦しんでいたとき、
私が言ったらしいことを、
そのとき聞きました。
  とにかく一年がんばれ!
  そうしたら何とかなる。
  年度が替われば新しい風が吹く。
まったく覚えていませんが、
そんなことを言ったらしい。

でも、
彼女はその言葉を信じて、
その一年をなんとか乗り切ったそうです。

その彼女が、
隣に座った彼女の教え子に、
同じ言葉をかけていました。
迫力満点に、
自信たっぷり・・・。
「とにかく一年がんばれ! 絶対いいことあるから!!」

「波」(新潮社)10月号を読んでいて、
そのことを思い出しました。
  人生でどうにもならなくなったときは逃げればいいと思います。
  たった一つの価値観による道だけがあるわけではないし、
  そのまま潰(つぶ)れてしまうのならば、
  まずは回避するより他はない。
     (恒川光太郎「寄る辺なき旅人の話」より)
波