久しぶりに嫌な夢を見て、
深夜に目覚め、
なにかふんわりしたものがほしくて、
本棚から読みかけの時代小説を取り出して、
ゆるゆる読み出したら、
読み終えてしまいました。

倉本由布『寄り添い花火~薫と芽衣の事件帖~』(ハヤカワ時代ミステリ文庫)
堀川1

終りに近い処に、
こんな一節があります。
  つないだ手の温かみが、
  なんだかじんじんと心に馴染んでくるようで、
  薫は妙な心地のよさを感じ、
  だからこその居心地の悪さを感じてもいた。

居心地もよさに慣れない人間には、
居心地のよさが却って、
居心地が悪い。

そういうことって確かにあると思いました。

このフレーズを使ったら、
ふと、
さだまさしの「無縁坂」を思い出しました。
 ♪運がいいとか悪いとか
 ♪人はときどき口にするけど
 ♪そういうことって確かにあると、
 ♪あなたを見ててそう思う