【雪の昨日今日】2021・1・9
2021年01月09日
昨夕の雪景色。
村上護『きょうの一句』(新潮文庫)
1月8日
方舟(はこぶね)に在るかの目覚め雪降れり 宮脇白夜
村上さんの解説を一部引用します。
雪は音もなく降り積もり目覚めて驚くことがある。(中略)
〈方舟〉といえば旧約聖書い出てくるノアが有名である。(中略)
現在の方舟は神に保護された住居と考えてもよいが、
そこに恩寵(おんちょう)の雪が降るといった景だろう。
守屋洋『中国古典 一日一言』(PHP文庫)
1月8日
「その長ずる所を貴(たっと)び、その短なる所を忘る」(『三国志』)
守屋さんの解説の一部を引用します。
人間というのは叱られるよりも、
むしろ褒められることによって、
やる気も出るし、成長もする。
今朝の雪景色。
『今日の一句』1/9
古都歩きて冬の日の真あたらし 鷲谷七菜子
村上さんの解説から。
本格的な冬は新年に入ってからだ。
今風にいえばリセットの時期で、
何もかもが〈真あたらし)と実感できるのは、
やっぱり冬の日に限られるのではないか。
『中国古典 一日一言』1/9
守屋さんの現代語訳。
水を入れる器は、
空っぽのときは傾き、
半分ほど入れるとまっすぐ立ち、
満ぱいにするとひっくりかえる。
守屋さんの解説。
ひっくり返った器を見て孔子は、
「ああ、いずくんぞ満ちて覆らざるものあらんや」と、
慨嘆したといわれる。
『菜根譚』にもこんな記事があるそうです。
満ち足りた状態にあれば、
誰でも向上心に欠け、
進歩がとまってしまう。