昨夕の雪景色。
宍道湖1

村上護『きょうの一句』(新潮文庫)
1月8日
  方舟(はこぶね)に在るかの目覚め雪降れり  宮脇白夜
村上さんの解説を一部引用します。
  雪は音もなく降り積もり目覚めて驚くことがある。(中略)
  〈方舟〉といえば旧約聖書い出てくるノアが有名である。(中略)
  現在の方舟は神に保護された住居と考えてもよいが、
  そこに恩寵(おんちょう)の雪が降るといった景だろう。

守屋洋『中国古典 一日一言』(PHP文庫)
1月8日
  「その長ずる所を貴(たっと)び、その短なる所を忘る」(『三国志』)

守屋さんの解説の一部を引用します。
  人間というのは叱られるよりも、
  むしろ褒められることによって、
  やる気も出るし、成長もする。 
  

今朝の雪景色。
堀川1

『今日の一句』1/9
  古都歩きて冬の日の真あたらし  鷲谷七菜子
村上さんの解説から。
  本格的な冬は新年に入ってからだ。
  今風にいえばリセットの時期で、
  何もかもが〈真あたらし)と実感できるのは、
  やっぱり冬の日に限られるのではないか。

『中国古典 一日一言』1/9
守屋さんの現代語訳。
  水を入れる器は、
  空っぽのときは傾き、
  半分ほど入れるとまっすぐ立ち、
  満ぱいにするとひっくりかえる。
守屋さんの解説。
  ひっくり返った器を見て孔子は、
  「ああ、いずくんぞ満ちて覆らざるものあらんや」と、
  慨嘆したといわれる。

『菜根譚』にもこんな記事があるそうです。
  満ち足りた状態にあれば、
  誰でも向上心に欠け、
  進歩がとまってしまう。