ハマっている時は、
その勢いで読んでしまえばいいのです。
気持が続く処まで行ったら、
そのうち卒業となるでしょう。
今までもそうでしたから。
  いざさらば雪見にころぶところまで 芭蕉

書店で何気なく手に取って、
そのまま買って帰って読み始めた時代小説、
篠 綾子『望月のうさぎ~江戸菓子舗照月堂~』(ハルキ文庫)
旬1
この一冊で、
『江戸菓子舗照月堂』シリーズにハマってしまいました。

続きが読みたくなって、
この第一弾『望月のうさぎ』に続いて、
今、第二弾『菊のきせ綿』を読んでいます。
でも、
もう終わりかけています。

今朝、
続きを注文しました。
第三弾『親子たい焼き』
第四弾『しのぶ草』
第五弾『びいどろ金魚』
第六弾『ほおずき灯し』
第七弾『雪ひとひら』
届くのが楽しみ。

それはそうと、
第一弾『望月のうさぎ』に、
似通った風情の言い回しがあり、
それぞれに心に残りました。
  味の気味合いなんぞ、
  別に言わなくてもいいんです。
  職人はお客さまのお顔を見れば、
  わかるものなのですから。

  何も言わなくていいんだよ。
  どう思ったかは、
  ちゃんと顔に出るもんだからね。

  その職人はん、
  口の利き方はともかく、
  お菓子の声を聞く力はちゃんと備わっているのかもしれまへんなあ。

菓子の味わいを書いた表現に、
何とも味わいがあるなあと思いました。