2月5日の朝日新聞「オトナになった女子たちへ」は、
益田ミリの順番でした。

幼稚園時代のころを思い出して書いています。
「大好きだった先生」のことを書いています。
自分はこの先生のお荷物だったに違いないと書いています。
おもらしはするし、みんなの行動についていけなかったからと書いています。

益田ミリは一月終わり生まれの、
いわゆる「早生まれ」だったそうです。
幼ければ幼いほど、
早生まれと春生まれでは、その差が大きくなるものです。
  先生がわたしに言ったひとことを今でも覚えている。
  教室で先生のお手伝いをする子を募ったときだった。
  わたしも手をあげた。
  でも、みんなのようにはできなかった。
  「できないんだったら、やるって言わないの!」
  と先生は言った。
  先生だって若かった。
  思い通りにならずイライラもしたのだろう。
  春生まれと、早生まれ。
  同じクラスであっても、
  子どもの人生の経験値には差がある。
  どうしてできないの、
  なんでわからないのと叱られても、
  わたしは答えようがなく、
  教室の中で、
  ただただ自信が失われていった。
でも、
そのできない彼女は間違いなく彼女であっても、
それは彼女の一部でしかない。
  家に帰れば小さな妹がいた。
  かわいいい妹が自慢だった。
  あの頃のわたしにだって、
  誰かを大切に想うことができていたのである。
たとえ早生まれの子だったとしても・・・。

幼稚園で失った自信を、
家に帰って補っていたのでしょう。

大人のまなざしは、
こういう根っこも作ってしまう。
でも、
また別のまなざしが、
その根っこを温めてくれることもあるのでしょう。