【続・大人のまなざし】2021・2・11
2021年02月11日
2月5日の朝日新聞「オトナになった女子たちへ」は、
益田ミリの順番でした。
幼稚園時代のころを思い出して書いています。
「大好きだった先生」のことを書いています。
自分はこの先生のお荷物だったに違いないと書いています。
おもらしはするし、みんなの行動についていけなかったからと書いています。
益田ミリは一月終わり生まれの、
いわゆる「早生まれ」だったそうです。
幼ければ幼いほど、
早生まれと春生まれでは、その差が大きくなるものです。
先生がわたしに言ったひとことを今でも覚えている。
教室で先生のお手伝いをする子を募ったときだった。
わたしも手をあげた。
でも、みんなのようにはできなかった。
「できないんだったら、やるって言わないの!」
と先生は言った。
先生だって若かった。
思い通りにならずイライラもしたのだろう。
春生まれと、早生まれ。
同じクラスであっても、
子どもの人生の経験値には差がある。
どうしてできないの、
なんでわからないのと叱られても、
わたしは答えようがなく、
教室の中で、
ただただ自信が失われていった。
でも、
そのできない彼女は間違いなく彼女であっても、
それは彼女の一部でしかない。
家に帰れば小さな妹がいた。
かわいいい妹が自慢だった。
あの頃のわたしにだって、
誰かを大切に想うことができていたのである。
たとえ早生まれの子だったとしても・・・。
幼稚園で失った自信を、
家に帰って補っていたのでしょう。
大人のまなざしは、
こういう根っこも作ってしまう。
でも、
また別のまなざしが、
その根っこを温めてくれることもあるのでしょう。