深夜、大きな地震がありました。
震源地は福島県沖。
宮城や福島で震度6強。
深夜からずっとラジオを聞きました。

ラジオを聞きながら、
おととい届けていただいた「文藝春秋」三月特別号を読みました。

旬1

芥川賞発表号でした。
選評を読みながら思いました。
作家という人たちは、
なんと心憎い表現できる人たちか!・・・と。
  どの小説にも必ず「今この時」の照り映えが示されている(川上弘美)

  ひとりの人間の生の形を描ききった(奥泉 光)

  広やかな水景に沿いながらロードムーヴィ的運動感が快い(松浦寿輝)

  欠陥を抱えた母親をいたいけにひき立てるだろう(山田詠美)

  「けざやか」という古語を何となく思い出した(平野啓一郎)

  四つん這いで支えて先を生きようと決意する場面が鮮烈だ(堀江敏幸)

長い人生、
これまで一度も使ったことのない表現でした。

誰が誰の作品を推して、
誰が誰を推さなかったという、
選評の本道から離れた処にも興味をそそられました。