先週、古品屋さんで買った古富本、
『現代日本の文学(49)有吉佐和子・瀬戸内晴美集』(学研)の口絵に、
高野山の慈尊院に奉納された乳房形(ちちがた)の写真がありました。

写真の下に有吉佐和子『紀ノ川』の一節が引用されています。
「豊乃(とよの)」が高野山にお参りした時の一節でした。
  それは羽二重(はぶたえ)で丸く綿をくるみ、
  中央を乳首のように絞りあげたもので、
  弘法大師の母公と弥勒菩薩を祀(まつ)る霊廟に捧げて、
  安産、授乳、育児を願う乳房の民間信仰であった。

このごろ二人の妊婦と関りがあるので、
知らず知らずのうちに心を惹(ひ)かれました。

写真を写真に撮って、
そのままここに載せるのもどうかと思い、
色紙に描き写しました。
旬1