昨日の紙上歌壇、
最も共感したのは、この一首でした。
  「お金を入れて下さい」何度もせかされ老人はセルフレジにて戸惑ってをり  米子 倉井正喜

こういうことってよくあります。
こういうときに我が老いを実感します。

世の中には、
老人に向かって、
「お前は老人だ」と思い知らせる装置や、
「自分は老人なんだ」と思い込ませる仕掛けが、
随所に張めぐされている。

歳を重ねるということは、
もっといいものだと思っていた。

暴走じいさんにもならず、
好々爺にもなれず。
ただの老人がここにいる。