今日の食後の読書は、
久しぶりに中島久枝の時代小説でした、
『日乃出が走る~浜風屋菓子話~』(ポプラ文庫)
旬1

おしまいのあたりに、
こんな個所があります。
  私など目利きでも何でもございません。
  所詮、「のようなもの」。
  ついでに言えば、
  善次郎も「のようなもの」。
  あやつこそ、
  茶人でも、商人でもありません。
  強いて言えば、追いはぎ。

  そうだったな。
  ならば、
  こうしてここに座っている私も「のようなもの」か。
  面白い、面白い。

 

振り返ってみれば、
私も「のようなもの」でしかなかったなと、
しんみりとして、そう思います。