昨日から読み始めた小説、
窪 美澄『ははのれんあい』(角川書店)
旬1
結婚、妊娠、出産、子育て、パート・・・。
幸せだった家族、親子、夫婦にひずみが生じていく。
前半はそんな話です。

だんだん居たたまれなくなります。
次第次第に胸が締め付けられてきます。

実家の母親からは、
大量の紙おむつとミルクが送られてきます。
姑は自分が縫った布おむつをせっせと持ってきます。
  布おむつなんて洗うのも畳むのも大変でしょうに。
  紙にしなさい、紙に。(実母)

  でも、こんなにいいものがあるんじゃ、
  もうこれはいいね。 
  孝雄の子どもが生まれたときにでも使ってもらおう。(姑)

  母さんのおむつじゃないんだ。(夫)

  子どもが、しかも、一歳の子がいるなんて、
  すぐに休むだろう。
  仕事はあまりできなくてもいい。
  毎日、きちんと同じ時間に来てくれる人が欲しいんだ。(店長)

  そうまでして仕事するのか。(夫)

  智久さんと結婚したこと、
  いつか後悔するよ。(実母)

  こんなに可愛い子を保育園なんかに放り込んで。(実母)

河野由紀子は次第次第、
しかし確実に追い込まれていきます。
身体的にも精神的にも・・・。