昨夜、
Youtubeの朗読で、
池波正太郎「剣客商売」を聞きました。

秋山大治郎・三冬夫婦に男の子が生まれます。
大治郎は父・小兵衛の一字をもらって、
「小太郎」にしたいと思います。
三冬もおはるも賛成しますが、
小兵衛は気に入りません。

小兵衛は自分が小柄であることにコンプレックスがあります。
息子の大治郎は大柄です。
おそらく、
名は体を表す・・・というような思いが胸をかすめるのでしょう。

思い余って、
昔から親しくしている剣客を訪ねます。
「どうにも名前が気に入らんのですよ」
と言う小兵衛が口にした名前を、
言下に即答します。
  秋山小太郎、いい名前ではないですか。
  小兵衛の孫で小太郎、おめでたいことです。
  その名になさいませ。

話はそこで終わります。
でも、
なにかしら温かい風が爽やかに吹いたのを感じました。