篠 綾子『江戸菓子舗照月堂』(ハルキ文庫)シリーズを、
現在発行されているものを大人買いしました。

第1巻「望月のうさぎ」
第2巻「菊のきせ綿」
第3巻「親子たい焼き」
第4巻「しのぶ草」
第5巻「びいどろ金魚」
第6巻「ほおずき灯し」
第7巻「雪ひとひら」
第8巻「子育て飴」
第9巻「宝の船」

旬1

昨夜までに「びいどろ金魚」までを読み終え、
今朝から「ほおずき灯し」を読んでいます。

「びいどろ金魚」にこんな個所がありました。

寺子屋の「佐和先生」が「なつめ」に言います。
  あなたはもうすでに自分の好きな道を歩んでおられる。
  険しい坂や凸凹した道もあるでしょう。
  けれども、まっすぐに進んでください。
  それがあなたの周りにいる人々に、
  力を与えることになるはずですよ。

「菊蔵」から世のしがらみを聞かされた「なつめ」は思います。
  正しい道だと分かっていても、
  それをまっすぐ進んで行くべきだと分かっていても、
  そこに迷いや悩みが生じないわけではない。
  正しい道をただまっすぐ進んで行くことの、
  何と難しいことなのだろう。

大人買いもできるし、
大人食べも、
大人暮らしもできますが、
大人生きはなかなかに難しいなあと、
我が来し方を思い出し、
我が行く末を思い描いて、
心にしみてそう思います。