【夢】2021・4・18
2021年04月18日
午前3時半、
雷と雹の音に目覚めて、
それから目が冴えてしまい、
昨日、古本で買った新書を飛ばし読みしました。
河合隼雄『子どもの宇宙』(岩波新書)
1987年発行ですから、
ずいぶん古い本です。
「登校拒否」の高校生が見た夢について語られている個所がありました。
「登校拒否」という言い方に時代を感じます。
母と旅行してバスに乗り込んだ。
犬も連れて行こうとして、
バスの中へ連れていったが、
犬はだめと言われたので、
バスから降ろした。
祖父にあずけて出発する。
これが犬の見おさめのような気がした。
この夢を次のように解説しています。
このような自立に関する考えを基にして、
先に示した夢を見ると、
この高校生が、
旅に出るという自立を象徴する夢の体験のなかで、
母親と共に行動し、
残念だが犬を後に残したという意味がよく了解できる。
ここで、言うなれば、
この高校生にとっての母親像は夢のなかで、
母親と犬とに分解されているのである。
つまり、
彼が新しい関係をつくりあげてゆくべき母と、
これまでは必要であったが、
「後に残してゆくべき母(犬で表されている)とである。
この夢のなかには、
犬と離れる彼の残念さと、
決意とがよく示されている。
これが本当なら、
夢ってけっこう怖いなあと思いました。
最近、夢を見たという記憶はあんまりありませんが、
夢を見るのがちょっと恐くなりました。
ただ河合さんが言いたいのは、
「自立」はいいことなんだが、
その「よい」面だけを「良きこと」として評価するだけでなく、
その裏にある「淋しさ」や「悲しさ」にも目を向けるべきだということらしい。