気になっていたものの、
読み出す気力が無かった一冊を手に取りました。
『カレル・チャペック短編集』(青土社)

旬1
最初の短編で躓(つまず)きました。
でもって、
「訳者あとがき」を先に読むことに。
  要するにわれわれ平凡な人間の生活もまた推理小説である。
  家庭のなかの誰もが、
  何かしらの秘密とまではいかなくても、
  「なぜだろう?」という疑問が、
  その先にちらつくような何かを、
  それぞれに抱え込んでいる。
     (中略)
  チャペックは人生の多様性に注目する。
  いまの人生ではなく、
  もっとほかの人生を送るうる可能性もあったのだ。
  だが、
  よりによって、
  最低の(現在の)人生を選んでしまった。
  しかし今となっては取り返しがつかない。
  そのような人生を誰もが送っているのだ。
  きっと誰もが自分の人生を振り返って、
  何らかの後悔をしているだろう。
     (中略)
  チャペックの小説は、
  やさしい言葉でそれらの俗人をやわらかく包み込んでくれる。
  これから、
  ふさぎの虫に刺されるとか、
  理由もなしに気が滅入るとかいうようなときには、
  チャペックの短編を読むといい。
  苦しみや、悩みを解きほぐしてくれる。
  それがチャペックのかけがえのない魅力である。

この訳者の言葉に勇気をもらって、
残りの短編を読みはじめましたが、
間もなく断念しました。
正直に言うと、
よくわからない。
私はこんなにも愚かだったのかと、
少々、
情けなくもなりました。

そんでもって、
残りの数編は挫折、
久しぶりの蹉跌・・・です。