5月3日の朝日新聞に、
「反出生主義」に触れた記事を見つけました。
ぽつりポツリ引用します。
  人間は生まれないほうが良い・・・。
  全ての人間の出生を否定的にとらえる「反出生主義」という考え方が、
  注目を集めつつある。

  ここ数年で勢いを増してきている。

  一見眉をひそめるような考えだが、
  「自殺や殺人を奨励するものでは絶対にない」
  と小島さん(学習院大学教授)は強調する。

  次代に苦痛を与えたくないから生まない、
  というある種の優しさに基づく。

  「生まれてくることは素晴らしい」
  と言い切ることは、
  むしろある人々を傷つけはしないか。

  頭から否定せず、
  哲学的な問いとして受け止めるべきなのでは。

  子どもの同意を得られないなら、
  あるいは子どもが出生後にささいな痛みでも味わう可能性があれば生まない。
  そうした考え方が説得力を持つようになっていったと言える。

  この世界はろくでもない。
  私は生まれてこなければもっと良かったと思っている。
                 (藤森かよこ福山市立大学名誉教授)

  この思想が知られるようになったのは良いことだ。
  世間体や思い込みによって口に出来なかったことが、
  おおっぴらに言えるようになった。
          (藤森かよこ福山市立大学名誉教授)

  「私が生まれてこなかった」場合を、
  いまここにいる「私」が正しく想定することはできない。

  「生まれてこないほうが良かった」という思いは、
  比較出来ないものを誤って比較した結果であり、
  「私が生まれてくること」は、
  善悪の雹か軸を超えている。

肯定否定双方を、
未整理のまま挙げてみました。

「反出生主義」
・・・初めて目にしました。

書き写しながら、
心に寒々としたものを感じました。

これもまた、
今年の講演で話題にしたいと思います。