昨日、
藤原正彦さんを「人生の友」と書きましたが、
『この国のけじめ』(文春文庫)の続きを読んで、
「人生の友」が遠ざかるのを感じました。
  五十歳を過ぎると、
  親戚、先生、友人、知人などの葬式に参列することが多くなる。
  よく見ると、
  尊敬すべき人もそうでない人も、
  老若男女貧富強弱善悪美醜を問わず、
  みな立派に死をまっとうしている。
  これなら自分にでもできそうだ。
  逃げられるものならジタバタもしようが、
  私が人類史上初の例外となる確率は、
  どう考えても限りなくゼロに近い。
  ならば母のように死を笑いとばし、
  父やおじいさまのように書物に埋まり、
  堂々と武士の末裔(まつえい)らしく死のう、
  と思うようになった。
私の場合、
なかなかそうはならない・・・のです。
旬1