【人生の友】2021・5・10
2021年05月10日
昨日、
藤原正彦さんを「人生の友」と書きましたが、
『この国のけじめ』(文春文庫)の続きを読んで、
「人生の友」が遠ざかるのを感じました。
五十歳を過ぎると、
親戚、先生、友人、知人などの葬式に参列することが多くなる。
よく見ると、
尊敬すべき人もそうでない人も、
老若男女貧富強弱善悪美醜を問わず、
みな立派に死をまっとうしている。
これなら自分にでもできそうだ。
逃げられるものならジタバタもしようが、
私が人類史上初の例外となる確率は、
どう考えても限りなくゼロに近い。
ならば母のように死を笑いとばし、
父やおじいさまのように書物に埋まり、
堂々と武士の末裔(まつえい)らしく死のう、
と思うようになった。
私の場合、
なかなかそうはならない・・・のです。