松本清張『高校殺人事件』(光文社文庫プレミアム)を、
どうやら二度読みしたらしい。

読みながら前に読んだような、
そんな気がしないでもありませんでしたが、
結末を読んで、
ああ、やっぱり読んだことがあると納得しました。
宍道湖1

巻末に「編集部」の一文が載っています。
  本書の作品中には、
  「土人」「浮浪者」「人夫」などの、
  今日の観点から見て、
  差別的な用語・表現が含まれています。
  しかしながら、
  著者がすでに故人であること、
  作品が書かれた時代背景などを考慮し、
  また、
  著者が差別的な意図を持って使用したのではないと判断し、
  発表時のままとしました。

「編集部」の意図がよくわからない。
何をもって差別的といっているのか、
何をもってそのままとするのか、
何のためにこんなことを書くのか、
何度読んでも分かりかねました。

そもそも、
この習作のような小説が、
掘り出し物のように公にされること、
清張はどう思っているのだろ?