【編集部】2021・5・27
2021年05月27日
松本清張『高校殺人事件』(光文社文庫プレミアム)を、
どうやら二度読みしたらしい。
読みながら前に読んだような、
そんな気がしないでもありませんでしたが、
結末を読んで、
ああ、やっぱり読んだことがあると納得しました。
巻末に「編集部」の一文が載っています。
本書の作品中には、
「土人」「浮浪者」「人夫」などの、
今日の観点から見て、
差別的な用語・表現が含まれています。
しかしながら、
著者がすでに故人であること、
作品が書かれた時代背景などを考慮し、
また、
著者が差別的な意図を持って使用したのではないと判断し、
発表時のままとしました。
「編集部」の意図がよくわからない。
何をもって差別的といっているのか、
何をもってそのままとするのか、
何のためにこんなことを書くのか、
何度読んでも分かりかねました。
そもそも、
この習作のような小説が、
掘り出し物のように公にされること、
清張はどう思っているのだろ?