【読書づいて】2021・6・11
2021年06月11日
このごろ読書づいています。
このごろ暑くて外出を控えめにしています。
なので、
このごろ読書づいています。
大島真寿美『ふじこさん』(講談社)
ふじこさんとの思い出は、
きちんと記憶の引き出しにしまってあった。
リサ、ここまでたどり着けてよかったね。
あの頃のリサにそう言ってやらなくちゃ。
よくがんばったね、って。
さようならも言えないままだったふじこさんに、
ようやく、巡り合えたよ。リサ。
八幡 橙『いつかたどりつく空の下』(双葉社)
なあ、睦ちゃん。
睦ちゃんは、「孤独」の反対って、何だと思う?
「睦 綾乃」は「まぼろし」と答えます。
「仕事」と答える人もあり、
「無」と答える人もあり、
「集団」「群衆」「団欒」という言葉も・・・。
「孤独」の反対って何だろう?
「孤独じゃないと思える瞬間」かな?
友よ 私が死んだからとて墓参りなんかに来ないでくれ
花を供えたり涙を流したりして
私の深い眠りを動揺させないでくれ
膝のあたりで組んだ両手の指を見つめながら民代が口を開く。
長沢延子。
『別離』っていう詩に彼女、そう書いているんだよね。
でも、長沢さんの友人はその後何十年も彼女を忘れなかったし、
折にふれて追悼の文章を書いている。
そして、この著書も最初は自費出版だったのに、
時代を越えて何度も刊行されているわけだ。
「長沢延子」という人。
女学校卒業後まもなく服毒自殺したそうです。
夭折の詩人、哲学者といわれているそうです。
『友よ 私が死んだからとて~長沢延子遺稿集~』
無性に読みたくなりました。