【もどかしいほど静かなオルゴール店】2021・9・20
2021年09月20日
昨日、寝っ転がって読んだ小説。
瀧羽麻子『もどかしいほど静かなオルゴール店』(幻冬舎)
一ヶ所だけ引用するとしたら、
ここかな?
それでも、
東京の大学をすすめられた当初、
咲耶(さや)は及び腰だった。
親がなんていうか、
と言葉を濁すと、
そんなの気にしないで、
自分のやりたいことやればいいんじゃない。
若いんだし。
と、教師はけろりとして言った。
どうせ将来、
家族のことを気にしなきゃいけない時期が来るんだから。
それまでは悔いのないように生きたほうがいいよ。
彼女が研究を断念して帰郷したのは、
老いた両親の面倒を見るためだったのだ。