風呂でウンチしていた娘が、
一緒に入った湯船で吾が子のウンチを掬(すく)っている。

太古からの子育ての営みを、
母親になった娘が繰り返している。

吉本ばなな『人生の旅をゆく 3』が心に浮かぶ。
  例えば子どもを育てるということ。
  それは単なるくりかえしで時間が過ぎていくということだ。
  乳を飲ませ、おしめを替え、お風呂に入れ、寝かしつけて、
  また乳をやり、おしめを替え・・・
  毎日がデジャビュのようにただ過ぎていく。
  それは無為なことなのか?
  絶対に違う。
  親が費やしたその時間があったからこそ、
  私たちは今こうしてここにいることができている。
  いかなる人もその過程を経ずには決して大人になれない。

旬1