秋が深まったなあという実感以外、
特段の感慨はありません。
毎日のことですから・・・。

宍道湖1

どこかから玉子焼きのいい匂いがする。
どこかから塩サバの焼ける匂いがする。

田中冬二を思い出す。
     ふるさとにて
  ほしがれいをやくにおいがする
  ふるさとのさびしいひるめし時だ

  板屋根に
  石をのせた家々
  ほそぼそと ほしがれいをやくにおいがする
  ふるさとのさびしいひるめし時だ

  がらんとしたしろい街道を
  山の雪売りが ひとりあるいている
         (『日本詩人全集 18』新潮社)

旬1