【猫まくら】2021・9・29
2021年09月29日
昨夜の読書はうつらうつらしながらでした。
眠ることがいかに大事かを説き、
その手立てを考え治療する医者の話ですから、
うつらうつらも許してもらえるでしょう。
泉 ゆたか『猫まくら~眠り医者ぐっすり庵~』(実業之日本社文庫)
「働く人を画きたい」という泉ゆたかの作品、
寺子屋の師匠、
髪結の母娘、
おんな大工と読み進め、
昨夜が眠り指南の医者。
そして、今朝から獣医師の話です。
そしてそして、明日は母乳のことで悩む母に寄り添う助産師の話。
手持ちの泉ゆたか江戸時代働く人シリーズ、
この6冊で区切りです。
昨夜の『猫まくら』から、
「学び」について語られた処を引用します。
先生は俺たちに蘭学の知識を授けるだけではなく、
俺たちからも学ぼうとされていた。
この国に昔から伝わる医学や、
植物、風土についての定説や、
口伝えの物語まで。
先生は何もかもを熱心に知りたがるんだ。
どんなことでも、
つまらないもの、劣ったもの、
と侮ることをしない。
俺はそんな先生の姿を見て、
学びとは、
ただ授けてもらうものではないという、
当たり前のことに気付くことができた。
「先生」とはシーボルトのことです。