【柊の花】2021・11・2
2021年11月02日
柊(ひいらぎ)の花、
これが柊の花と意識して見たのは初めてかもしれない。
柊の香の失せ何か失へる 篠田悌二郎
花柊散り初めて知る人の訃(ふ)よ 平木くらら
(『カラー図説 日本大歳時記』講談社)
「訃報」という言い方は、
よく耳にし、
口にもしたが、
「人の訃」という言い方もするのだ。
父とありし日の短さよ花柊 野沢節子
母がりや花柊の現はれて 岸田稚魚
(『合本 俳句歳時記』角川書店)
父が生に頓着せず、
私は死に鈍感であったころ、
父との日々は腐るほどあるように思っていた。