昨日は『白の闇』でしたが、
今日は『ペスト』です。

  原点には『異邦人』があり、
  個人の自由と全体の利益の対立を超えたところで、
  人間は闘わなくてはならないという問題が、
  カミュの基本的なテーマだ。(鹿島 茂)

  疫病は何度も降りかかってくるものだし、
  ウイルスが地球上からなくなることもない、
  それでも闘っていくべきだということを、
  この小説から感じた。(鴻巣友季子)

  群像劇であると同時に、
  さまざまな思想のショーケースのようで、
  とてもうまくできた作品だ。(池澤夏樹)

  かなわなくとも生きるのが人間だというメッセージだろう。(池澤夏樹)

『ペスト』を読み進めて思います。
この三氏の論点、
いずれも卓見だなって。

ただ、
《新潮文庫)の『ペスト』に、
いささか足踏み気味です。
「今週の本棚」で紹介された《光文社古典新訳文庫)に乗り換えようかな?
自分の根性不足をよそに、
そんなことを考えてます。