【7月から10月まで】2021・11・14
2021年11月14日
『花と緑の歳時記365日』(毎日新聞出版)
7月から10月を読んで、
一冊まるごと読み終えてしまいました。
各月から一句ずつ選びました。
7月16日 立って歩くことのさみしさ月見草 酒井弘司
8月27日 子の摘める秋七草の茎短か 星野立子
9月23日 ひとたびは夫(つま)帰り来よ曼殊沙華 石田あき子
10月20日 椎の実のまぎれてをりしペンケース 岡本 眸
立って歩くのは人間だけ。
人間だけが感じるさみしさを心に抱え、
月見草をみつめます。
解説されなければ分からない。
なのに、
解説されると、
「ああ、そういうこと」で終わってしまう。
盆になればなったで、
今日が誕生日なのにと思ったときも、
百箇日を迎えたその日も、
帰ってきてほしいと思わずにいられない人がいて、
「ひとたびは」の句が心にしみました。