ホメロスの生涯はよく分かっていないそうです。
伝へロトドス作「ホメロス伝」の他にも、
ホメロスの生涯を書いたものがあると知って、
早速、買いました。
ヘーシオドス「ホメーロスとヘーシオドスの歌競べ」がそれです。

ヘーシオドス『仕事と日』(岩波文庫)の収められています。
旬1

ホメロスの経歴についての諸説の部分はサクサク読み進めて、
ヘシオドスとホメロスの質疑応答に最初の「ピクン」がありました。
「人間にとって最善にして最悪なることは何か」と、
「ヘーシオドス」に問われて、
「ホーメロス」が答えます。
  喜んでその問いに答えよう。
  みずからがおのれの規範たるこそ、
  善人については何よりも好ましく、
  悪人については何よりも忌(い)むべきことじゃ。

カントが言うところの、
「内なる道徳律」
ということかな?