伝へロトドス作「ホメロス伝」では分からなかったことが、
ヘーシオドス作「ホメーロスとヘーシオドスの歌競べ」を読んで氷解しました。
海から帰ってきた子供らにホメーロスが尋ねます。
    海に狩する男の子らよ、
    なんぞ獲物はありたるか。
  すると子供らは、
    捕らえたるは捨て置きたり、
    捕らえざりしはここに持つ。
  と答えたが、
  ホメーロスにはその言葉の意味が判らず、
  どういう意味かと子供らに訊ねた。
  子供らが答えて、
  漁では獲物が何もなく、
  虱(しらみ)捕りをしたが、
  捕った虱はその場に捨ててきたものの、
  捕れなかった虱は今も着物の中に持っているのだといった。

なんだ、そういうことか。
言われてみれば簡単なことでした。
何か抽象的なことかと思っていました。
勝手に・・・。
旬1