長いこと手にしなかった本を、
久しぶりに読みました。
旬1

数か月前に第16週まで読んでいましたので、
昨夜は第17週から。

興味が薄いページはサクサク読んで、
第24週 第4日「165 科学 認知的不協和」で、
心が留まりました。

1957年、
スタンフォード大学の社会心理学者、
レオン・フェスティンガーが発表した理論だそうです。

理論そのものは、
私にはちょっと難しいので、
彼が例に挙げた「タバコ」の記述を引用します。
  タバコを吸う人が、
  健康リスクの話を聞いて、
  認知的不協和を経験したとしよう。
  解決策のひとつは禁煙することである。
  しかし、
  行動を変えるのは難しいので、
  この喫煙者は、
  不協和によるストレスを軽減するため、
  むしろ喫煙についての考え方を変えるだろう。
  例えば、
  ストレス緩和や減量など、
  喫煙が健康に与えるとされるプラスの側面に注目しようとするかもしれない。
  「禁煙したら体重が増えるが、それも健康にはよくない」
  と考えるのだ。
  あるいは、
  喫煙の危険性を、
  例えば交通事故に遭うリスクなど、
  日常生活で遭遇する他のリスクと比較するかもしれない。
    誰も気にせず毎日道路に出ているんだから、
    タバコを吸うことぐらいで悩まない方がいい。
  と考えるのである。
  こうして合理化するすることで、
  人は自分の行動と考えを一致させ、
  認知的不協和を減らすのである。

なるほど、
人が自分の行動について、
他人からその問題点を指摘されても、
いっこうに行動を変えないのは、
こういうことだったのか。

「矛盾によって引き起こされる不協和状態に脳が耐えられない」とき、
  脳は平衡状態に戻すためには、
  矛盾した認知や行動を変えなくてはならない。
  ふつうは行動よりも思考を変える方が簡単なので、
  私たちは考え方を変えることになる。