昨日の新聞から歌三首。
  母がもう忘れたるわが誕生日 未生以前の秋のかぜふく  小島ゆかり
               (佐々波幸子「第3回 大岡信賞」朝日新聞)

  お互いのために、いえ、私のために車窓は母を置き去りにする  中井スピカ

  ああやっと親の戸籍を去ってゆく私に夏の逆光よあれ  中井スピカ
               (東 直子「文学で幻の握手」山陰中央新報)

こういうふうに思い感じる人もあるのだ。
母と娘だなあと思う。