昨夜、
今、話題の小説を読みました。
浅田次郎『母の待つ里』(新潮社)
第一話「松永徹氏の場合」に、
「夜が広い」という表現がありました。

はじめて目にした言い回しで新鮮でした。

「夜が深い」とか、
「夜が濃い」とか、
そういう言い方はよくしますが、
「夜が広い」とは、
どういう感覚だろう?

  夜が広い。
  際限なく。
  心許(こころもと)ないほど。
  たとえば、
  宇宙のただなかをあてどなく漂っているような。

そんなふうに続けられても、
実感がわかない。
でも、
いい表現だなって思いました。

旬1