久しぶりに中島久枝を読みました。
そもそも一冊読み通したのも、
久しぶりのことでした。

『あたらしい朝~日本橋牡丹堂菓子ばなし〈9〉~』(光文社時代小説文庫)

病み上がりにふさわしい一冊でした。

旬1  

  そうか。
  おとうちゃんは小萩の嫁入りがうれしくて、
  でも淋しくて、
  それでまっすぐ来られなかったのだ。
  知り合いの家に行き、
  それからまた酒を飲んで、
  ぐずぐず時を延ばしたに違いない。

  あら、夢を持つのは大事じゃない?
  夢を描かなかったら、
  その日は来ないもの。