4月3日の朝日歌壇から。
  「怖いよ」と「死にたくない」と幼子はカメラに語る地下壕の中 (東京都)八巻陽子

  車椅子の息子を押して進む母まだ見ぬ国境までの道のり (寝屋川市)今西富幸

  一杯の紅茶とパンに涙する捕虜となりたるロシアの兵士 (観音寺市)篠原俊則

  少年の目から涙がこぼれ落ち「パパをキエフに残して来たんだ」 (東京都)堀江昌代

 

私の気持ちを代弁してもらった句が、
同じ日の朝日俳壇にありました。

  こんなにも哀しい春があるものか (枚方市)石橋玲子

事実で語られるウクライナが、
情緒で詠まれると、
ちぢんだ心が束の間ぬれる。