【死にざま】2022・6・8
2022年06月08日
藤岡陽子「海路」は、
人の“死にざま”が大きなテーマです。
自分はいつ、どのようにして死ぬのだろう?
いつもそんなことを考えているわけではないが、
時々は、ふとそんなことを思ったりする。
きっと、病院で、
知らない誰かに介護されて、
最期は諦めたように死んでいくんだろうな。
人は生きながら死のことを考える不思議な生き物だ。
生をないがしろにするような日々を送っている時でさえ、
死については真剣に考えたりする。
世の中には、
死そのものより、
死にざまの方が気にかかる人もあるのだ。
自分が自分でなくなることが怖いんです、志木さん。
誰からも相手にされない、
ただの衰えた独りきりの老人になることが。
世の中には、
生そのものより、
生きざまの方が気にかかる人もあるのだ。
昔、
介護施設に就職した卒業生が、
夏休み、学校にやってきて、
せんせい、ぼけたらおいでよ。
こころこめてせわしてあげるから。
と言ったことを、
なんだかとってもあったかいことのように思い出しました。