【一日一冊】2022・6・22
2022年06月22日
一日一冊を心掛けて三日。
我ながら殊勝な心掛けだと思う。
原田ひ香『三人屋』(実業之日本社文庫)
「いざとなったらバックレるって方法もあるしね」
「バックレる?」
「払わなきゃいいのよ、養育費なんて。皆、払ってないんだから」
松嶋智左『三星京香、警察辞めました』(ハルキ文庫)
「殺人の動機は概ね、三つに大別される」
夢良はなんですか、と訊いた。
「愛か金か、恨み。刑事らのあいだでは今もこれが三大動機といわれている」
殺人の動機に利用される「愛」って何だろう?
愛がそんなにおぞましいものとは。
小野寺史宜『みつばの郵便屋さん~あなたを祝う人へ~』(ポプラ文庫)
「郵便屋さんのこと、今井くんに訊いちゃいました。
ちゃんとした人だと、今井くんは言ってましたよ」
「ちゃんとした人」「ちゃんとした人」と矢沢先生もくり返す。
「よくわかりますよ。
こうやってお話をさせてもらって、わたし思います。
ちゃんとしてるなあって」
小学6年生から、
「ちゃんとした人」と見られている。
彼の担任の先生から、
「ちゃんとしてる」と言ってもらえる。
それこそが「ちゃんとした」ことなんだろなと思います。