【二日一冊】2022・8・6
2022年08月06日
いろいろあって、
一日一冊が二日一冊になってしまう。
窪 美澄『夜に星を放つ』(文芸春秋) を読み終える。
約束してくれる?
どんなにつらくても途中で生きることをあきらめては駄目よ。
つらい思いをするのはいつも子どもだけれどね。
それでも、
生きていれば、
きっといいことがある。
・・・私はあなたにこのマンションで出会えて良かった。
いつか忘れてしまうかもしれないけれど、
なるべくあなたのことは忘れないようにするね。
そう言って佐喜子さんは皺だらけの小指を僕に差し出した。
僕はその指に自分の小指をからめた。
途中から涙が出てきてしまって、
佐喜子さんの膝の上でひとしきり泣いた。
(「星の随(まにま)に」より)
どの話を読んでも、
生きることはうまくいかないことが多いなあと思う。
みんな一生懸命だのになあと思う。