【祝言】2022.10・10
2022年10月10日
畠山健二『本所おけら長屋』(PHP文芸文庫)
第19巻が新発売されたので、
さっそく買って、
さっそく読みました。
お静は半次の目を見つめた。
半次さんは、
ここには何もない。
私の家には何だってあると言いましたね。
それは逆です。
この長屋や、
あの汚い酒場には、
目に見えないものがたくさんあるんです。
私の家にはないものが、
たくさんあるんです。
私には、
それが見えたんです。
半次は、底知れぬお静の恐ろしさを感じた。
世間知らずの箱入り娘だが、
じつは世の中の一番大切なものを見抜いているのではないかと。
(その壱「ほろにが」)
お静と半次は祝言に至りませんでした、
ついに、とうとう、
松吉とお栄が祝言をあげました。
つぎは、
お満と万造でしょうか?
その次が、
お染と鉄斎ならいいけど。