畠山健二『本所おけら長屋』(PHP文芸文庫)
第19巻が新発売されたので、
さっそく買って、
さっそく読みました。

旬1  
  お静は半次の目を見つめた。
    半次さんは、
    ここには何もない。
    私の家には何だってあると言いましたね。
    それは逆です。
    この長屋や、
    あの汚い酒場には、
    目に見えないものがたくさんあるんです。
    私の家にはないものが、
    たくさんあるんです。
    私には、
    それが見えたんです。
  半次は、底知れぬお静の恐ろしさを感じた。
  世間知らずの箱入り娘だが、
  じつは世の中の一番大切なものを見抜いているのではないかと。
                     (その壱「ほろにが」)

お静と半次は祝言に至りませんでした、
ついに、とうとう、
松吉とお栄が祝言をあげました。

つぎは、
お満と万造でしょうか?
その次が、
お染と鉄斎ならいいけど。